高血圧


高血圧の自覚症状は何もないことが多いのですが、高血圧が持続することにより血管の動脈硬化が進行し、脳卒中、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾 患、腎不全などの危険因子となることから、高血圧の予防・治療は非常に重要です。高血圧の原因は、はっきりとわからない「本態性高血圧」の方が多いのです が、血圧に関与するホルモンの異常や腎臓の血管の異常等が原因の場合もあり、降圧薬による治療以外に、特殊なお薬や手術が必要になる場合もあります。
「いったん薬を飲み始めたら、一生飲み続けなくてはいけない」と、心配される方も多いかも知れません。しかし、そんな事はありません。塩分を控えめにしたり、体重を減量すること、日常的に運動を続けること、などでお薬無しで血圧が下がることも十分期待できます。
健康診断で高血圧を指摘された方、御家族に高血圧の方がいらっしゃって心配な方、測ってみたら血圧が高かった方、是非ご相談下さい。



高脂血症(脂質異常症)


血液中のコレステロール、中性脂肪など脂質の値が異常になる状態です。LDLコレステロール(「悪玉」コレステロール)が高い状態、HDLコレステロール (「善玉」コレステロール)が低い状態、中性脂肪が高い状態等があり、これらは動脈硬化進行の危険因子です。健康診断でコレステロールや中性脂肪の高値、 脂肪肝等を指摘された方、最近体重が増えて気になっている方、是非御相談下さい。



糖尿病

体の中には血糖値を下げる働きを持つ「インスリン」というホルモンが膵臓から分泌されています。このインスリンが不足したり効きにくくなったりして、血糖 値が高い状態が持続することが「糖尿病」です。症状としては、のどの渇きや多飲多尿(のどが渇いて沢山飲むけれど、尿の回数や量も増える)を自覚すること もありますが、軽度では特に症状はありません。しかし、糖尿病が進行すると、眼の障害、腎臓の障害、神経の障害などの合併症が出現し、更に動脈硬化進行の 重大なリスクになるため、糖尿病の早期治療は非常に重要です。「口が渇く」「体重が増えている」「尿量が多い」「尿が泡立つ」などの症状が気になる方や、 健康診断で血糖高値を指摘された方、御家族に糖尿病の方がいらっしゃって心配な方、是非ご相談下さい。



肥満症

近年、食生活の変化等による肥満の増加が問題になっています。最近では、内臓肥満に脂質異常症・高血圧・血糖値の異常を合併している「メタボリックシンド ローム」という概念が広まって注目されています。動脈硬化進行を防ぐために、メタボリックシンドロームを予防・早期治療していくことが重要であり、そのた めには肥満の治療、減量が非常に重要です。また動脈硬化だけではなく、肥満はある種の癌のリスクにもなることが言われています。肥満の原因は、成人の場 合、食事の影響がほとんどですが、ホルモンの異常等の疾患が背景にある場合もあります。健康診断でBMI高値を指摘された方、最近体重が増えて気になって いる方等、是非ご相談下さい。